一人暮らしの大きな選択の一つとして自炊をするか否かがあります。
一般的な自炊のイメージとしては「面倒だけど節約になるし健康的」といったものが定着しています。
筆者は一人暮らしを始めてから4年近くなりますがこれまでずっと自炊を行なってきました。
しかし、いつものように生活をミニマムにできないか?と考えた際に自炊は実は出費が多いだけでなく家事を増やす原因ではないかと仮説を立て、2週間自炊をやめて全て外食に切り替えてみました。
自炊は節約になるのか、健康面はどうなのか、家事の負担は減るのかといった視点から再検証しましたので自炊をするか迷っている方の参考になれば嬉しいです。
今回の結論を先に書くと「自炊は節約に効果があり、食べる事が好きなら家事の負担を増やしてでも自炊がおすすめ」です。
自炊は節約になる?健康面は?一人暮らし4年目で再検証してみた
1.自炊をやめてみたきっかけ
筆者は自称ミニマリスト(単にズボラなだけですが)なので、「生活をミニマムにするには全て外注すれば良い」という考え方を持っています。
お金が無限にあればホテル暮らしをしたいと思っているくらいなので、ホテル暮らしを仮定した時に不要なものがまだまだあるな…と思い断捨離をしていました。
普段はあまり手をつけない生活用品の整理を行なっている時にふと「自炊をやめたら生活用品もグッと減らせるな」と気づきました。
自炊自体は食材を調達し調理器具を揃えれば半永久的に行うことはできますが、それに付随する家事とその家事に使用する生活用品は割と多いです。
家事の例を挙げると
- 買い出し
- 換気扇の掃除
- コンロ周りの掃除
- 床(キッチンマット含む)の掃除
- 冷蔵庫や電子レンジの掃除
生活用品の例を挙げると
- 食器用洗剤
- 食器用スポンジ
- 水回りを洗うメラミンスポンジ
- ラップ
- キッチンペーパー
- 排水口のネット
……等ざっと書いただけでもなかなかの量です。
洗剤やキッチンペーパーなどは他の衣類洗剤やティッシュペーパーを購入するタイミングでAmazonパントリーやネットスーパーで注文しているので持ち帰ったりする負担はないものの「見えにくいコスト」がかかっていることは否めません。
100均で買えるものも多いですがわざわざ出向く手間を考えると面倒です。
一旦生活用品がなくなった段階で買い足さずに自炊を止めてみてコスト面や健康面はどうなるのか?という実験をスタートしました。
2.減らすことができた家事と盲点
自炊を止めてまず気づいたのは「買い出しがない」という点でした。
毎回ネットスーパーを利用していると送料がかかる(一定額以上であれば送料は無料ですが一人暮らしにおいてはそこまで注文することは滅多にありません)ので、必然的に休日にスーパーに買い出しに行き暑くても寒くても荷物を持って戻らなければなりません。
時間的な余裕も出来たので本を読んだりまったりドラマを観たりして過ごしていました。
食べ終わっても食器洗いの手間もないのでかなり快適でした。
しかし平日になり仕事が始まると毎晩何かを食べて帰るか買って帰らなければなりません。
筆者はその作業が意外と億劫でした。最寄り駅のテイクアウトのお店やコンビニが数カ所ありますが、その日に食べたいものが決まらない場合その中から決断して選ぶ必要が出てきます。
食べる事が好きな筆者はその決断を苦痛に感じるようになりました。
服も出来るだけ決断しないように同じ物を着ているくらいなのでその場その場の決断が毎日あるのは本末転倒かなと感じました。
自炊の場合は事前にレシピを組み立てながら購入でき、意思決定を集中させる事ができます。またその日の体調や気分によって量や味付けを自分に合った最適な形で準備できます。
それでも他の物が食べたい場合は外食の選択肢も考える事ができるため「可能な限り自分でコントロールして最適な食事を決定できる」というメリットがあることに気づきました。
外食も好きなのですが、急に「ネギ玉牛丼が食べたい!」「コンビニのチキンが食べたい!」と思い立って食べたり買いに行くことが大きい筆者にとっては食べたい物が思いつかない状態での外食はストレスを感じるようでした。
ただ、これについてはあまり食に拘りがない場合ですと気にならないポイントだと思います。
家事の負担の面で気づいたのは、家事があっても何かしらの娯楽(動画閲覧やスポーツ観戦、ラジオなど)と並行しているため特に手間が増えているわけではないと感じているということでした。
むしろ外食で家に帰るまでの時間が長くなると野球のナイターは観られないし寛げないし…とストレスを感じていました。
家事を減らす事と家で寛ぐ事だけに主眼をおけばテイクアウトが最適な形なのかもしれません。
3.節約面と健康面と総合評価
話が逸れてしまいましたが、重要なコスト面と健康面について書いていきます。
節約面
ある程度覚悟していましたが自炊で食べていた分量を外食でも求めるとどうしても高くなります。
晩ご飯だけを考慮した場合ですが、一食500円以内に収めるとバランスが悪いだけでなく満足感の少ない食事になり、1000円近くお金を出すと満足感のある食事を摂ることができました。
自炊の場合は材料によっては安く挙げられない場合もありますが、基本的には一食300円以内でバランスが良くボリュームのある食事は可能です。
筆者の場合は一食平均で700円以上の差が生まれるため、家事や生活用品に多少出費や時間を削ってでも自炊に軍配が上がるな…と感じました。
ちなみに今回は2週間のトライアルでしたが、700円×14日で10000円近くの差が出ています。
個人的には大きな違いがあると感じたので節約面で考えると圧倒的に自炊がおすすめです。
健康面
外食一辺倒になると体調を崩すのかな?と思っていましたが、特に体調の変化はありませんでした。
コンビニでサラダ+サラダチキンを買えばダイエットにもなるかなと考えていましたが早々に飽きてしまいファストフードやお蕎麦屋さん、定食屋さんをローテーションしていました。
短期間のトライアルであったこともあり、顕著な変化は見られなかったのは小さな発見でした。
長期的な健康面を視野に入れるのであれば野菜が不足がちになるのは間違いないのでジュースやサプリメントなどで補助をする必要は出てくると思います。
総合評価
最終的には筆者は家にいる時間が好きで、自分のその時の気分に一番あった物をストレスなく食べたいので自炊が最適な形だと結論付けました。
自炊も慣れると帰宅してから15分以内でメインと汁物とご飯を用意できるので今の生活スタイルであればその程度時間を割くのは許容範囲だと考えました。(仮に仕事が激務すぎて帰って食事して寝るだけ…という場合は自炊はしないと思います)
節約(コスト)の面から考えてもバランスや満足するボリュームを維持して食べるには自炊に軍配が上がるので今後の理想のライフスタイルも考え直す必要がありそうです。
4.今回の屍ポイント
今回は自炊は節約になるのか?健康面はどうなのか、家事は減るのか?検証した結果を書いてきました。
まとめると
- 自炊は生活用品などの購入にもお金がかかる
- 自炊は家事負担は増える
- 同程度のボリュームを外食に求めると自炊の方が圧倒的に節約できる
- 自分の気分や体調に合わせて調整可能
- 健康面は補助が必要になる可能性が高い
となります。
筆者の場合は節約面だけでなく、食べることが元々好きであることと家で過ごす時間を確保したいということが関係して総合的に考えて自炊が一番合っているなと再確認しました。
逆に自分の生活の時間を削ってでもやり遂げたいことがある方や食に拘りがない方、家事の手間を減らしたい方にとっては自炊はおすすめできないと断言できるのでライフスタイルを構築される方の参考になれば嬉しいです。
誰かの何かのお役に立てれば幸いです。