筆者は基本はミニマム思考で「どれだけ好きであったとしても使用頻度が少なければ買わない」ということを徹底してきました。
また、所有しても使用しない期間や時間があると勿体なく感じてしまう貧乏性も相まってオフ専用のモノを持つのは考えられないというところがありました。
腕時計でいえばロレックスが好きでしたが、勤めている会社はかなり堅い社風で、高級腕時計の代名詞のロレックスを着用するのは反感を買う行為となってしまいます。
そのためずっと憧れのままで購入に至ることはありませんでした。
しかし家族の病気がきっかけでこれまでの価値観が大きく変わりました。
「いつかしたいと思っている事」や「好きだけど心の奥底にしまっている事」は今すぐにしなければできなくなるのでは?と。
そんな思考に立ち帰り、自分の好きな事やモノをゼロベースで考えてみて効率度外視で手に入れようと思った事が購入に繋がりました。
今回はそんな筆者が「好き」に立ち返って購入した腕時計の好きなポイントや選んだ経緯、買って感じた事を綴ろうと思います。
名作かつ定番中の定番なのでスペック等は省かせていただきます。
今回の結論を先に書くと「好きなものと過ごす時間は最高の贅沢」です
GMTマスターII 16710を買いました
1.ロレックスへの憧れときっかけ
筆者は元々時計やファッションが大好きなアラサーです。
ファッションの基礎やお手本にしていた方が少し上の世代で、木村拓哉さんの影響をモロに受けており、筆者もかなり影響を受けました。
ロレックスに限りませんがあらゆるブームの発生源でしたね。
それがきっかけで大学生当時に腕時計にハマり、社会人になったらロレックスが欲しいと思う若者らしくない考え方だったと思います。
巷で云われるような成金的なイメージではなく、男臭い道具感のあるスポーツウォッチという印象が今でもあります。
その当時で記憶にある限りだと中古良品のサブマリーナ16610やGMTマスターII 16710が40万円くらいで購入できた時代でした。
定価よりも高いですが今の相場から考えると驚きしかないですよね…笑
しかし何故か筆者は初心者にも関わらずIWCのマーク12を購入していました。
理由は新社会人でも悪目立ちしないデザインとルクルトのムーブメントが載っているという付加価値に惹かれてしまったからです。(cal.884/2のムーブのじゃじゃ馬っぷりは有名ですね)
そこから良くも悪くも時計沼に入っていくことになるのですが、何故かロレックスだけは避け続けて来たのです。
その理由はいくつかあり、
・仕事の時は相手に悪い印象を持たれないようにしたい
・気づかれたり指摘されるのが苦手
・仕事ができないのにこれ見よがしに高い腕時計は恥ずかしい
…といった他人目線ばかり気にして生きている事もロレックスを買えない原因になっていました。
しばらくして時計沼が落ち着いて、でもロレックスのデザインに惹かれてTUDORのRANGERを購入しています。
好きなデザインで満たされはしたものの、34mmのサイズ感は5桁ロレックスを基準に考えている筆者からすると小さい感は否めない…。
というよりも時計を選ぶときに全ての基準が5桁ロレックスになっていました。
お恥ずかしい話ですが完全に呪縛に囚われていたと思います。
2.GMTマスターII 16710の好きなところ
6桁が最新モデルとしてあるのにも関わらず5桁を選んだ理由はいくつかあります。
①:使い込める道具感がある
6桁モデルはブレスレットもベゼルもムーブメントも改良されて剛性感が増していることは言うまでもないです。
キラキラして高級感もあります。
…ですが筆者は軽い中空ブレスレットや退色し傷が付くベゼルが好きなのです。
それは長年の憧れ補正もありますが、使い込まれて傷だらけの5桁ロレックスのカッコよさを知ってしまっているからだと思います。
②:カスタムが楽しめる
16710の特徴の一つとして、カスタムの幅の広さがあります。
ベゼルが赤青・赤黒・黒と3種類のバリエーション
純正のオイスターブレス・ジュビリーブレス
サードパーティーのNATOバンド、革バンド、ラバーバンド
ここまで様々な組み合わせが違和感なくカスタムできるのはこのモデルならではないかなと思っています。
革バンドはフォーマルなものよりもヴィンテージ感のあるものが似合うのでは?と考えています。
③:バランスの良さ
最初はサブマリーナ Ref:16610が好みでした。
所説あるもののダイバーズウォッチの元祖のようなデザインで、初めて好きになったロレックスです。
しかしネットの画像を見るのと実際に腕に載せた印象は違い、ブレスレットと本体の重量バランスやダイバーズならではのリューズの大きさが少し自分の感覚とずれていることに気づきました。
逆にGMTマスターII は候補に挙がるもののGMT針が不要であるため2番候補だと考えていましたが、本体の厚みや重量バランス、リューズのサイズが自分のイメージにぴったりでした。
使用することがないと考えられるGMT針も差し色になって好印象で結果的にこちらを選ぶことになりました。
3.購入して思ったこと
これまで何本も腕時計を購入しては手放してきました。
購入した時は完璧な選択に思えても、使用しているうちに使い勝手が悪い点が見つかったり、なんだかしっくりこないことがあったりと安心はできません。
16710に関しては今のところそういったことは全くなく、お出かけや近場の散歩に着けていくだけでなく部屋の中でまったり眺めてじわりと幸せを感じる毎日です。
筆者の職場環境的にロレックスを着けていくのは憚られるのでオフでの着用となりますが、休日を感じられる贅沢な時間を楽しめるようになりました。
今は外に着けていっても袖口の下に隠れてしまいますが、春以降になるのが待ち遠しいです。
これまで購入しなかった時間が無駄だったとは言いませんが、数年単位で欲しいと思うものがあるのであれば買って今と未来を楽しむというのも有意義な時間だと気づかされました。
それまで見えていた景色が変わってカラフルに感じられ、「好きなもの」を敏感に感じ取ることができるようになりました。
4.今回の屍ポイント
今回の記事をまとめると
- したい事や好きな事はできるうちに
- 5桁ロレックスの良さもある
- 16710はカスタムも楽しめる
- 好きなものと過ごす時間は贅沢
となります。
腕時計という性質上どうしても高価になってしまいますが、これに限った話ではなくキーホルダーであっても財布であっても好きなものを身に着けることで得られるパワーや幸福感は何事にも代えがたいと感じました。
何本も購入できるようなものではないので道具として大切に使い倒していこうと思います。
誰かの何かのお役に立てれば幸いです。